パナソニックの株価が下げ止まらない!原因を分析し、今後の株価を予想

日本を代表するする電機メーカーパナソニック【6752】

国内電機メーカー第三位の地位を誇ります。

リーマンショックの時は巨額赤字をだし、経営危機に陥りましたが、近年では見事V字回復を果たしました。

しかしながら、2019年に入り、業績に陰りが見え始め、大きく株価が下落しています。

 

今回はパナソニックについて

  • なぜ株価が下落しているのか
  • 企業概要や業績について
  • 配当や利回りについて
  • 株主優待や総会お土産はあるのか
  • パナソニックの株価は今度どうなりそうなのか

をご紹介していきます。

ぜひ投資する際の参考にしてみてください。

 

 

パナソニックの株価が下げ止まらない!原因は

結論:株価下落の原因は円高と業績不振によるもの。今後も下落する可能性が大きい

 

パナソニックの株価が下げ止まりません。

2年間の株価チャートが下記です。

パナソニック 株価 2年チャート

一時期1,800円まで上昇していた株価が800円台まで下落しています。

この原因は下記の2つです。

  • 円高によるもの
  • 業績不振によるもの

具体的にみてみましょう。

円高によるもの

アメリカと中国の貿易戦争により急激な円高が続いています。

パナソニックは輸出企業のため、円高の影響を大きく受けます。

円高が進むと何もしなくても業績が下がるため、株価が下がっているということです。

 

昨年は円相場は110円前後でしたが、現在(令和1年8月12日現在)は105円前後で推移しています。

業績が悪化する懸念が大きいため、株価が売られているということですね。

業績が不振のため

円高の他にそもそも業績自体が不振であることも影響しています。

下記が第一四半期の業績です。

 

売上高は1,176億円の減収、営業利益は436億円の減収となり、前年度比大幅の減収となりました。

特に営業利益は44%減となっており、厳しい状況となっています

 

2019年第一四半期を分析した結果

  • 中国でのビジネスが不振
  • 欧州でのテレビも不振

ということが記載がありました。

ライフソリューション以外は減益しており、厳しい状況です。

パナソニックの代名詞である電気関係は不振で、住宅部門で増収増益したということですね。

パナソニックの企業概要

パナソニックは大手家電メーカーで日立製作所、ソニーに次いで業界3位の規模を誇る企業です。

経営の神様「松下幸之助」が創業した企業です。

主要事業は4つです。

  • アプライアンス事業・・「エアコン」「ドライヤー」などの家電製品
  • エコソリューション事業・・電設資材を提供する「空間創造事業」と住まいを提供する「くらし創造事業」
  • コネクテッドソリューションズ事業・・社会課題に向き合う事業
  • オートモーティブ&インダストリアルシステムズ事業・・車関連の部品やシステムの製造

カタカナばっかりでよくわかりませんね。

以前は家電製品が主力でしたが、近年では車関連の事業であるオートモーティブ&インダストリアルシステムズ事業を事業の中心に据えています。

 

テレビやパソコンなども有名でしたが、韓国のLGやサムソンなどに敗退しており、日本企業凋落の象徴の一つとも言えます・・

近年では「顔認証」において世界1の技術を誇りますので、世界を驚かす技術を提供してほしいですね。

パナソニックの株主優待

残念ながら、パナソニックは株主優待を提供していません。

パナソニックは基本的にBtoB事業を展開しているので、消費者に贈呈できる株主優待商品がないという背景があります。

今後も株主優待を導入する可能性は低いでしょう。

株主総会でのお土産はある!

パナソニックは株主優待がない代わりに株主総会お土産があります。

過去のお土産は下記の通りです。

  • 2018年・・ランタンライト
  • 2017年・・LEDランタン
  • 2016年・・LEDマグネット

毎年株主総会お土産の内容は変わっていますが、原則ライト系のお土産がもらえるようです。

市価としては1,000円~1,500円程度のものです。

ライト系の商品が欲しいという方は株主総会に参加してみるのもおすすめです。

パナソニックの業績や収益状況を調べてみた

パナソニックの過去の業績や株主還元を調べてみました。

まとめますと下記の通りです。

【百万円】
売上高 営業益 経常利益 最終利益
2016年3月期 7,553,717 415,709 217,048 193,256
2017年3月期 7,343,707 276,784 275,066 149,360
2018年3月期 7,982,164 380,539 378,590 236,040
2019年3月期 8,002,733 411,498 416,456 284,149
2020年3月期(予想) 7,900,000 300,000 290,000 200,000

具体的に内容を見ていきましょう。

パナソニックの売上高は堅調に推移しているが今後に不安

パナソニックの過去の売上高を見てみましょう。

売上高は伸び悩みを見せています。

2020年3月期も米中の貿易摩擦や保護主義貿易の台頭、円高傾向の為替などで雲行きが怪しいです。

パナソニックの最終利益は回復!

パナソニックの過去の最終利益を見てみましょう。

電機大手は軒並み利益を伸ばしており、パナソニックも右肩上がりで業績を伸ばしています。

しかしながら、2020年3月期は予想されている通り、為替や貿易戦争など逆風が相次ぐため、減益するのは間違いないでしょう

また近年では業績が回復していますが、パナソニックは過去10年間でみると6,000億円以上の累積赤字となっています。

深刻な打撃を受けたリーマンショック時のような経済危機の時に立て直せるか注目です。

パナソニックの安全性は?財務情報を調べてみた

パナソニックの直近3年間の財務情報を調べてみました。
まとめますと下記の通りです。

自己資本比率 有利子負債倍率
2017年3月期 26.3 11%
2018年3月期 27.1 73%
2019年3月期 31.8 52%

具体的に内容を見ていきましょう。

パナソニックの自己資本比率は30%代まで回復

パナソニックの過去3年間の自己資本比率を見てみましょう。

自己資本比率は30%台まで回復しました。

健全な数値まで回復しています。

パナソニックの株価は割安?割高?指標から見てみた

ここではパナソニックの株価について投資指標と合わせてみていきます。
まずはパナソニックの投資情報を見ていきます。
【下記の情報はいずれも令和01年08月12日時点の情報】

証券コード 6752
企業名 パナソニック
株価 835
配当利回り —%
時価総額 2,047,564百万円
株の購入価格 83,470
PER (連) 9.73倍
PBR (連) 1.06倍
年初来高値 1,110円
年初来安値 810円

具体的に見ていきましょう。

株価の推移について

パナソニックの株価は800円~1600円で推移しています。

現在の株価は835円です。【令和01年08月12日時点】

PERは(連) 9.73倍,PBRは(連) 1.06倍

配当の推移について

パナソニックの配当は下記の通り推移しています。

  • 2010年3月期・・10円
  • 2011年3月期・・10円
  • 2012年3月期・・10円
  • 2013年3月期・・0円
  • 2014年3月期・・13円
  • 2015年3月期・・18円
  • 2016年3月期・・25円
  • 2017年3月期・・25円
  • 2018年3月期・・30円
  • 2019年3月期・・30円
  • 2020年3月期・・未定

配当は増配傾向にあります。

利回りの推移について

過去の株価を踏まえた利回りは下記のとおりとなります。

  • 株価が800円の時、配当利回りは3.75%
  • 株価が1300円の時、配当利回りは2.31%
  • 株価が1600円の時、配当利回りは1.88%

現在の株価は835円【令和01年08月12日時点】のため

配当利回りは3.59%となります。(配当は未定ですが、30円と仮定)

配当利回りは高いですが、このままの業績でいくと配当を維持するのが難しそうですね。

パナソニックの株価は今後どうなる?

パナソニックの株価は今後伸び悩みを見せそうというのが管理人ヒゲタカの見解です。

理由は下記の3つです。

  • 米中の貿易戦争や保護主義の台頭により輸出が厳しい
  • 景気の後退期に入ってきている
  • パナソニックが世界で戦える力がなくなってきている

現在の好業績は金融緩和や世界的な景気回復の追い風に乗った結果にすぎません。

またリーマンショッククラスの経済危機に陥れば業績は大きく落ち込むとみられており、また投資家の方も実際にパナソニックには魅力を感じていません。

 

パナソニックの10年チャートを見てみましょう。

好業績でも上値が重いのがわかりますね。

2019年に入ってから特に株価は低空飛行しており、株価1,000円を割り込むこともしばしばあります。

パナソニックは景気敏感株なので、景気の動向に株価が大きく左右されます。

逆イールド減少や日中貿易戦争などが原因で景気が後退期にさしかかるといわれている2019年や東京オリンピックが終わった後の2020年の株価は大きく下がる可能性があります。

もし日経平均株価が大きく下落した場合はパナソニックの株価はそれ以上に大きく下がるとみられます。

パナソニックに投資する際はある程度リスクのある投資になることを含んだ上で、投資することをおすすめします。

 

パナソニックの概要

【株価】
834.7円【令和01年08月12日時点】

最新の株価はこちら

【配当】
30円

【配当利回り】
3.59%

MoneyCourt 編集部

MoneyCourt 編集部公認会計士・税理士

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MoneyCourt では、公認会計士・税理士資格を持つ、金融・投資知識が豊富なメンバーが、投資の基礎知識から金融投資のポイント、確定申告や節税などを初心者向けにわかりやすく解説しています。
【監修:ユニヴィスグループ( Univis Group )公認会計士・税理士】

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