サンリオの株価下落が止まりません。
令和2年2月17日時点で株価が2,000円を下回っており、年初来安値をつけています。
サンリオに投資している方や興味がある方なら
- なんでサンリオの株価は下がっているのか?
- 今後上昇する見込みはあるのか?
- 今後の株価はどうなるか?
という点について気になりますよね?
今回は
- サンリオの株価が下がっている理由について
- 業績の状況について
- 株主優待や配当による株主還元について
- 今後の株価の予想について
を解説していきます。
ぜひ投資の際の参考にしてみてください。
サンリオの株価の下落が止まらない!原因は?
サンリオの株価下落理由と原因について時系列ごとに解説していきます。
中国の新型肺炎が原因で株価が大幅下落(2020年2月17日時点)
中国の新型肺炎の影響で株価が下落しています。
下記が2020年2月14日時点の3か月の株価チャートです。
年初来安値を更新し、さらに下に活きそうです。
これは中国の新型肺炎が影響しています。
具体的には
- サンリオの海外事業は中国の売上比率が大きく、売上下落は確実
- 訪日客減少は必須で、インバウンド需要も期待できない
- 中国に70%以上製品製造を委託しているが、生産への悪影響も
という影響があります。
さらに消費税増税で、国内もいまいちなので、にっちもさっちもいかない状況です。
利回りは上がっていますが、さらなる業績悪化で株価が下落する見込みが強いです。
落ち着くまで投資は控えた方が良いかもしれません。
2019年7月時点で株価下落が止まらない
サンリオの株価下落が止まりません。
下記の2年チャートを見て頂ければわかる通り2019年7月後半から株価が急落しています。
一時期2,600円を超える株価が現在では2,000円を下回る水準となっています。
ここ1~2か月で20%以上株価が下落しています。
株価下落の最大の原因が2019年7月31日に発表した第一四半期の決算内容が悪かったためです。
下記はサンリオの第一四半期の損益計算書です。
売上高は前年同期比対比で3.8%減、営業利益は48.1%減となっており、大幅な減収減益となりました。
特に純利益で赤字となっていますので、今年度の決算は厳しいものとなりそうです。
ではなぜサンリオはこれほど業績が厳しいのか具体的に見ていきましょう。
国内は順調だったが海外の不振が響く
売上高は国内は前年同期比よりも増収しましたが、海外が不振でした。
事業別の営業利益の対比を見てみましょう。
国内ではライセンス事業が不振だったものの、物販やテーマパークが好調でした。
しかしながら、海外では前年同期比と比較し、9億円以上減収、5億円の減益となりました。
比率にして27%の減益となっており、業績悪化の主要因となりました。
下記は海外地域別の営業利益の実績です。
ドイツ、北米、アジアは軒並み不振でした。
特に大きいのがアジアの不振です。
海外でのほとんどのシェアを握るアジアが20%近く減益しており、計画比でも大分落ち込んでいます。
特にアパレル関係の不振が目立っているようで、海外でのブランド化がうまくいっていないのが見受けられます。
今後需要増加が見込める海外での不振は正直痛いですね・・
特に利益の比率の大きいアジアの回復は急務です。
国内は好調だったものの、将来的には人口減少によって頭打ちになるのが目に見えています。
そのため、海外で事業を拡大できなければ将来は厳しく、海外でどれだけ事業を拡大できるかが今後のカギとなります。
過去5年間を見ても業績は不振続き!
もっともサンリオの業績が厳しいのは今に始まったことではなく、近年ずっと業績が落ち込んでいます。
過去5年間の業績推移を見てみましょう。
※2020年3月期は予想
売上高は年々減少しています。
しかしながら、国内の需要は縮小傾向にあるので、今後は不振の海外事業を立て直さない限り、先行きは厳しそうです。
経常利益と最終利益も減益が続いています。
業績不振の要因は売上高の減少が最も大きく、上向くイメージが見えてきません。
明らかに戦略が失敗していますね。
2020年第一四半期でも減益していますので、このままいくと2020年3月期でも減益となる可能性は高そうです。
自己資本比率は50%超えで推移しているため、安全性は高いです。
豊富な自己資本を活かして、海外事業拡大や新規の事業を生み出さない限り、企業としての先行きは明るくないかもしれません。
株主優待は利回り抜群で魅力的だが・・
サンリオは株主優待や利回りの面から見ると魅力的な企業です。
サンリオの株主優待は100株で1万円前後の価値があり、年2回贈呈されます。
過去の株価を踏まえた利回りは下記のとおりです。
- 株価が1800円の時、配当利回りは1.94%、株主優待+配当利回りは13.06%
- 株価が2100円の時、配当利回りは1.67%、株主優待+配当利回りは11.19%
- 株価が2400円の時、配当利回りは1.46%、株主優待+配当利回りは9.79%
現在の株価は1969円【令和01年09月04日時点】のため
配当利回りは1.78%、優待+配当利回りは11.93%となります。
株主優待+配当利回りが10%を超える企業はそう多くはありません。
そのため利回り的には魅力的な企業です。
しかしながら、問題は業績が悪化傾向にあり、歯止めがかからない状況であるという点です。
テーマパークの株主優待なので、株主優待が廃止される危険性は低いですが、業績悪化によって今後株価が下落する可能性は十分にあります。
- リスクを承知で利回り狙いで現物保有するのか
- 株主優待目当てで短期的に投資するのか
- 業績が悪化しているから見送るのか
というのは意見が分かれそうなところです。
管理人ヒゲタカ的には株価が1,800円くらいになったら買っても良いかなぁとは思っています。
業績は悪化していても高い利回りは魅力的です。
サンリオの株主優待の詳細は下記の記事をご参照ください
株価はかなり割高感あり。
PERは(連) 41.60倍,PBRは(連) 3.91倍となっています。
指標的にはかなり割高感があります。
株主優待目当てで購入している個人投資家が多いという影響が大きいですね。
魅力的なので、やむなしといったところですね。
あまり指標は重要視しなくても良いと思います。
配当は減配が続く。復活に期待
サンリオの配当は下記の通り推移しています。
- 2010年3月期・・10円
- 2011年3月期・・20円
- 2012年3月期・・40円
- 2013年3月期・・45円
- 2014年3月期・・80円
- 2015年3月期・・80円
- 2016年3月期・・80円
- 2017年3月期・・80円
- 2018年3月期・・55円
- 2019年3月期・・30円
- 2020年3月期・・35円(予想)
配当は業績不振のため、減配が続いています。
今後も業績が回復しなければ、減配となる可能性が高いです。
サンリオの今後の株価を予想
サンリオの今後の株価は海外事業が復活しなければ厳しそうです。
国内は人口減少や消費税増税により今後の伸びる余力は小さいです。
そのため海外で売上高を拡大していく必要があるのですが、2020年第一四半期の決算内容では不振となっています。
特に売上高や営業利益の比率が大きいアジア地方の立て直しは急務ですね。
株主優待は魅力的なので、海外事業が回復すればまた株価が上昇していく余地は十分にあります。
管理人ヒゲタカ的には株主優待利回りも高く、子供といくハーモニーランドは楽しいので、ぜひ頑張ってほしい企業の一つです。
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