かんぽ生命保険【7181】は日本郵政グループの生命保険会社です。
かつては最も信頼のおける生命保険会社でしたが、2019年に二重契約や悪徳契約、契約書などの問題が出てきたため、大きく信頼を損ないました。
かんぽ生命保険の銘柄に興味がある方なら
-
- かんぽ生命保険の株価の推移について知りたい
- 株主優待や配当の推移を知りたい
- かんぽ生命保険って業績はどうなの?利益は出ているの?
- かんぽ生命保険は財務的に安全なの?
- かんぽ生命保険の株価ってどうなるの?今って買い時なの?
という点は気になりますよね?
今回はかんぽ生命保険について
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- 業績から見た将来性や収益性の分析
- 財務的な安全性について
- 配当や利回りについて
- 株主優待や総会お土産はあるのか
- かんぽ生命保険の株価は今度どうなりそうなのか
をご紹介していきます。
ぜひ投資する際の参考にしてみてください。
かんぽ生命保険の株価や配当まとめ
かんぽ生命保険の銘柄概要は下記のとおりです。
【おすすめ度】
★☆☆☆☆
【株価】
1801円【令和01年07月29日時点】
【配当】
76円
【安全性】
★★★☆☆
【収益性】
★★★☆☆
【将来性】
★☆☆☆☆
【配当利回り】
4.22%
簡単にまとめてみました。
それではもう少し詳しく見ていきましょう。
株主優待について
かんぽ生命保険は株主優待がありません。
生命保険会社は余ったお金は契約者に返すという原則があるため、株主優待などを導入しにくいという事情があります。
今後も株主優待の導入は期待できないでしょう。
株主総会のお土産について
かんぽ生命保険は株主総会お土産がありません。
株主優待と同じように株主に対する還元がしにくい状況にあります。
今後も総会お土産は期待ができませんね。
総会の開催場所は東京都です。
かんぽ生命保険の業績や財務状況を調べてみた
かんぽ生命保険の過去の業績や株主還元を調べてみました。
まとめますと下記の通りです。
【百万円】 | ||||
期 | 売上高 | 営業益 | 経常利益 | 最終利益 |
2016年3月期 | 9,605,743 | - | 411,504 | 84,897 |
2017年3月期 | 8,659,444 | - | 279,755 | 88,596 |
2018年3月期 | 7,952,951 | - | 309,233 | 104,487 |
2019年3月期 | 7,916,655 | - | 264,870 | 120,480 |
2020年3月期(予想) | 7,180,000 | - | 190,000 | 93,000 |
具体的に内容を見ていきましょう。
かんぽ生命保険の売上高は不振が続き、右肩下がり
かんぽ生命保険の過去の売上高を見てみましょう。
売上高は右肩下がりで減少しています。
マイナス金利による商品の魅力の低下により、生命保険の販売が不調に終わっているのが要因です。
また売上高が減少している背景があり、過大なノルマを営業員に押し付けた結果、最悪の「二重契約」「高齢者だまし」「書類偽造」などの問題が起こったかと思われます。
2020年の3月期は悪い意味でかなりインパクトのある決算になりそうです。
かんぽ生命保険の最終利益は一見好調だが、中身はガタガタ
かんぽ生命保険の過去の最終利益を見てみましょう。
最終利益だけ見ると伸びていますが、経常利益、営業利益は右肩下がりで減少しています。
非常に厳しい状況に元々あるのに、加えて企業イメージの悪化や低金利政策の継続など、企業として上向いてくるイメージが全くわきません。
今後も2020年3月期は大幅減益になるのはほぼ間違いないでしょう。
かんぽ生命保険の安全性は?財務情報を調べてみた
かんぽ生命保険の直近3年間の財務情報を調べてみました。
まとめますと下記の通りです。
期 | 自己資本比率 | 有利子負債倍率 |
2017年3月期 | 2.3 | - |
2018年3月期 | 2.6 | - |
2019年3月期 | 2.9 | 5% |
具体的に内容を見ていきましょう。
かんぽ生命保険の自己資本比率は?
かんぽ生命保険の過去3年間の自己資本比率を見てみましょう。
自己資本比率は2%台です。
生命保険会社は「保険契約準備金」といった保険の支払いに備えるための勘定科目がありますので、自己資本比率はかなり低めです。
そのため、他の生命保険会社と比較しても問題がある数値ではありません。
かんぽ生命保険の株価は割安?割高?指標から見てみた
ここではかんぽ生命保険の株価について投資指標と合わせてみていきます。
まずはかんぽ生命保険の投資情報を見ていきます。
【下記の情報はいずれも令和01年07月29日時点の情報】
証券コード | 7181 |
企業名 | かんぽ生命保険 |
株価 | 1,801 |
配当利回り | 4.22% |
時価総額 | 1,013,243百万円 |
株の購入価格 | 180,100 |
PER | (連) 11.62倍 |
PBR | (連) 0.51倍 |
年初来高値 | 2,783円 |
年初来安値 | 1,745円 |
具体的に見ていきましょう。
株価の推移について
かんぽ生命保険の株価は2000円~4000円で推移しています。
現在の株価は1801円です。【令和01年07月29日時点】
下記2年チャートです。
問題が出てきてからはかなり厳しい株価となっていますね。
今後も回復するにはしばらく時間がかかりそうです。
(そもそも回復するかどうか疑問ですね。)
PERは(連) 11.62倍,PBRは(連) 0.51倍です。
指標的には割安感がありますが、「将来性が厳しい」「大きな問題となっている」「そもそも減収減益で厳しい状況」ということを考えても今後は厳しいかと思われます。
配当の推移について
かんぽ生命保険の配当は下記の通り推移しています。
- 2016年3月期・・56円
- 2017年3月期・・60円
- 2018年3月期・・68円
- 2019年3月期・・72円
- 2020年3月期・・76円(配当)
配当は増配で推移していますが・・実際は経常利益が減益している中での配当なので、あまり積極的にはなれないですね。
2020年3月期も厳しい決算状況になるのは間違いなさそうですので、減配の可能性が高いでしょう。
利回りの推移について
過去の株価を踏まえた利回りは下記のとおりとなります。
- 株価が2000円の時、配当利回りは3.80%
- 株価が3000円の時、配当利回りは2.53%
- 株価が4000円の時、配当利回りは1.90%
現在の株価は1801円【令和01年07月29日時点】のため
配当利回りは4.22%となります。
利回りは高いですが・・配当を維持できるかは疑問点なので、利回り狙いはあまりおすすめできません。
かんぽ生命保険の株価は今後どうなる?予想してみた。
今回はかんぽ生命保険を検証してきました。
ポイントは
- 株主優待や株主総会お土産はない
- 業績不振が続いている
- 二重契約などの問題で企業イメージに大ダメージ
- 高配当株だが、配当を維持できるかは不透明
以上のことから今後かんぽ生命の株価は下落する可能性が高く、上昇するにはしばらく時間がかかると予想します。
営業ノルマを廃止したこともあり、今後業績が下落する可能性は高いです。
全くおすすめできない銘柄となります。