旭化成は総合化学メーカー大手です。
2兆円をこえる売上高をたたき出しており、日本を代表する企業の一つといえるでしょう。
旭化成の銘柄に興味がある方なら
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- 旭化成の株価の推移について知りたい
- 旭化成って業績はどうなの?利益は出ているの?
- 旭化成は財務的に安全なの?株主優待の廃止とかはないの?
- 旭化成の株価ってどうなるの?今って買い時なの?
という点は気になりますよね?
今回は旭化成について
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- 企業概要について
- 業績から見た将来性や収益性の分析
- 財務的な安全性について
- 配当や利回りについて
- 株主優待や総会お土産はあるのか
- 旭化成の株価は今度どうなりそうなのか
をご紹介していきます。
ぜひ投資する際の参考にしてみてください。
旭化成のおすすめ度について
旭化成の銘柄概要は下記のとおりです。
【おすすめ度】
★★★☆☆
【株価】
1148.5円【令和01年07月01日時点】
【配当】
36円
【安全性】
★★★★★
【収益性】
★★★☆☆
【将来性】
★★☆☆☆
【配当利回り】
3.10%
簡単にまとめてみました。
それではもう少し詳しく見ていきましょう。
企業概要について
旭化成は総合化学メーカーおよび繊維を取り扱う企業です。
「旭化成のイヒ」というCMで認知度を大きく上げましたよね。
大別すると「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」が主力です。
下記のロゴがわかりやすいですね。
特にマテリアル事業は売上高の約半分を占めています。
- 石油化学
- 高機能樹脂
- 電池材料
- 医療品
- 不織布
- 産業用ナイロン
が主力です。
総合化学メーカーとしての地位が高いですが、繊維においても「衣料繊維」で裏地で有名なキュプラを世界で唯一生産しています。
基本的には「BtoB企業」です。
サランラップとかもこの旭化成が作っていますね。
キッチン周りの商品などは以外と旭化成の提供商品が多いですよ。
旭化成に関する気になるニュース
2019年5月20日に17年ぶりとなる自社株買いを実施
2019年5月20日に17年ぶりとなる自社株買い買いを発表しました。
自社株買いの上限は自己株式を除く発行済み株式総数の約0.9%に当たる1200万株。配当も含めた総還元性向は20年3月期に約40%(前期は約32%)に上昇する。取得期間は5月30日から9月30日まで。(参照:日本経済新聞)
株主優待について
旭化成は株主優待がありません。
「BtoB」企業で株主優待を贈呈するメリットがないというのが大きな理由でしょう。
今後も株主優待を導入する可能性は極めて低いといえますね。
株主総会のお土産について
旭化成は株主総会お土産があります。
過去に贈呈された旭化成の株主総会のお土産は下記の通りです。
- 2019年・・サランラップ2種類,クッキングシート,Ziplocフリーザーバッグ,Ziplocスクリューロック)
- 2018年・・サランラップ2種類,クッキングシート,Ziplocフリーザーバッグ,Ziplocスクリューロック)
ほとんど毎年中身が同じようで、自社商品の詰め合わせが贈呈されていますね。
全部合わせても1,000円以下となりますので、そこまでのお得感はありませんね。
旭化成の業績や収益状況を調べてみた
旭化成の過去の業績や株主還元を調べてみました。
まとめますと下記の通りです。
【百万円】 | ||||
期 | 売上高 | 営業益 | 経常利益 | 最終利益 |
2016年3月期 | 1,940,914 | 165,203 | 161,370 | 91,754 |
2017年3月期 | 1,882,991 | 159,229 | 160,633 | 115,000 |
2018年3月期 | 2,042,216 | 198,475 | 212,544 | 170,248 |
2019年3月期 | 2,170,403 | 209,587 | 219,976 | 147,512 |
2020年3月期(予想) | 2,268,000 | 205,000 | 214,000 | 147,500 |
具体的に内容を見ていきましょう。
旭化成の売上高は堅調に推移
旭化成の過去の売上高を見てみましょう。
- 2016年3月期・・1940914百万円
- 2017年3月期・・1882991百万円
- 2018年3月期・・2042216百万円
- 2019年3月期・・2170403百万円
- 2020年3月期・・2268000百万円(予想)
順調に伸びていますね。
ケミカル事業での交易条件が改善されたことや各事業がバランスよく伸びたことが要因です。
旭化成の最終利益はやや伸び悩みを見せるが、経常利益は好調
旭化成の過去の最終利益を見てみましょう。
- 2016年3月期・・91754百万円
- 2017年3月期・・115000百万円
- 2018年3月期・・170248百万円
- 2019年3月期・・147512百万円
- 2020年3月期・・147500百万円(予想)
やや伸び悩みを見せています。
減益した要因はアメリカの税制改正や有価証券の売却益が減ったことなので、本業は好調です。
経常利益は毎年増益しています。
総じて業績は好調に推移しています。
旭化成の安全性は?財務情報を調べてみた
旭化成の直近3年間の財務情報を調べてみました。
まとめますと下記の通りです。
期 | 自己資本比率 | 有利子負債倍率 |
2017年3月期 | 51.1 | 35% |
2018年3月期 | 55.8 | 23% |
2019年3月期 | 53.6 | 31% |
具体的に内容を見ていきましょう。
旭化成の自己資本比率は50%台で盤石
旭化成の過去3年間の自己資本比率を見てみましょう。
- 2017年3月・・51.1%
- 2018年3月・・55.8%
- 2019年3月・・53.6%
自己資本比率は盤石の50%台です。
極めて安全性が高い企業であるといえます。
旭化成の有利子負債倍率は?
旭化成の過去3年間の有利子負債倍率を見てみましょう。
- 2017年3月・・35%
- 2018年3月・・23%
- 2019年3月・・31%
有利子負債倍率も20~30%台で推移しており、借入依存度が低いです。
総じて財務の健全性はかなり高いといえますね。
旭化成の株価は割安?割高?指標から見てみた
ここでは旭化成の株価について投資指標と合わせてみていきます。
まずは旭化成の投資情報を見ていきます。
【下記の情報はいずれも令和01年07月01日時点の情報】
証券コード | 3407 |
企業名 | 旭化成 |
株価 | 1,149 |
配当利回り | 3.13% |
時価総額 | 1,610,905百万円 |
株の購入価格 | 114,850 |
PER | (連) 10.87倍 |
PBR | (連) 1.16倍 |
年初来高値 | 1,270円 |
年初来安値 | 1,063円 |
具体的に見ていきましょう。
株価は割安感があり!
旭化成の株価は1000円~1400円で推移しています。
現在の株価は1148.5円です。【令和01年07月01日時点】
PERは(連) 10.87倍,PBRは(連) 1.16倍です。
指標で見ると割安感がありますね
株価下落の原因は何?
旭化成は2018年9月あたりまでは株価が1,700円台にありました。
しかしながら、2018年10月あたりから株価が暴落し、1,000円~1,200円の範囲で収まるようになりました。
株価が下落した原因は主に最終利益の減益予想及び減益実績です。
2019年3月期の決算は減益で着地しており、「成長性が見込めない」と思った投資家が一斉に旭化成の株を売り出したのが大きな原因でしょう。
しかしながら、旭化成の株価は上述の通り割安感があり、経常利益で見ると増益しています。
十分今後の成長も見込めますので、売りは早計かなと思います。
配当の推移について
旭化成の配当は下記の通り推移しています。
- 2010年3月期・・10円
- 2011年3月期・・11円
- 2012年3月期・・14円
- 2013年3月期・・14円
- 2014年3月期・・17円
- 2015年3月期・・19円
- 2016年3月期・・20円
- 2017年3月期・・24円
- 2018年3月期・・34円
- 2019年3月期・・34円
- 2020年3月期・・36円(予想)
配当金は年々増加しています。
経常利益は増益していますので、今後の配当も期待ができそうです。
利回りの推移について
過去の株価を踏まえた利回りは下記のとおりとなります。
- 株価が1000円の時、配当利回りは3.6%
- 株価が1200円の時、配当利回りは3%
- 株価が1400円の時、配当利回りは2.6%
現在の株価は1148.5円【令和01年07月01日時点】のため
配当利回りは3.1%となります。
利回り的にはそこそこといったところですね。
旭化成の株価は今後どうなる?予想してみた。
旭化成の株価は今後上がる見込みは十分ありそうです。
株価が下落している原因は主として「最終利益が減益だったこと」という理由です。
しかしながら、内情を見てみると、経常利益は増益で着地しており、本業は問題なく好調に推移していることがわかります。
自社株買いも実施しており、指標も割安感があることから旭化成の株は買っても良さそうな銘柄です。