三菱商事は言わずと知れた日本最大の総合商社です。
「組織の三菱」といわれるように、統率力に優れたエリート集団です。
総合商社の中でも最もバランスの取れたポートフォリオとなっており、その中でも特に石炭、LNG、銅に強みを持ちます。
コンビニのローソンを子会社化しており、資源のみならず、非資源にも強みを持ちます。
三菱商事の銘柄に興味がある方なら
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- 三菱商事の株価の推移について知りたい
- 三菱商事って業績はどうなの?利益は出ているの?
- 三菱商事は財務的に安全なの?株主優待の廃止とかはないの?
- 三菱商事の株価ってどうなるの?今って買い時なの?
という点は気になりますよね?
今回は三菱商事について
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- 企業概要について
- 業績から見た将来性や収益性の分析
- 財務的な安全性について
- 配当や利回りについて
- 株主優待や総会お土産はあるのか
- 三菱商事の株価は今度どうなりそうなのか
をご紹介していきます。
ぜひ投資する際の参考にしてみてください。
三菱商事のおすすめ度について
三菱商事の銘柄概要は下記のとおりです。
【おすすめ度】
★★★★★
【株価】
2834.5円【令和01年06月28日時点】
【配当】
125円
【安全性】
★★★★★
【収益性】
★★★★★
【将来性】
★★★☆☆
【配当利回り】
4.40%
簡単にまとめてみました。
それではもう少し詳しく見ていきましょう。
三菱商事ってどんな企業?
三菱商事は日本を代表する総合商社です。
1954年に創業され、従業員数が6,000名を超えます。
平均年収が1,500万円を超える正にエリート中のエリート集団です。
創業者は岩崎弥太郎です。
総合商社の中でも最もバランスのとれた事業ポートフォリオとなっています。
三菱商事の強みは何?
三菱商事の強みを見ていきます。
- 石炭と銅には総合商社の中でトップ
- ローソンが子会社になっているとおり、非資源でも強みを持つ
- グローバルのネットワークが強い
- 組織の三菱といわれるとおり組織力は高い
- 人財の質は最高峰
というのが主な強みです。
三菱商事の弱みは何?
三菱商事の弱みを見ていきます。
- BtoCにはやや弱みがある
- 単体での事業が減少傾向にある
三菱商事は基本的にBtoBビジネスなので、BtoCには弱みがあります。
消費者との距離が遠いことは弱みとして挙げられますね。
公式発表している株主優待はないが、隠れた株主優待は3つあり!
三菱商事は公式発表している株主優待はありませんが、隠れ株主優待があります。
三菱商事が贈呈している隠れた株主優待は3つです。
- 東洋文庫ミュージアム無料招待券×2枚
- 静嘉堂文庫美術館無料招待券×2枚
- 三菱商事オリジナル卓上カレンダー
順番に見ていきましょう。
「東洋文庫ミュージアム無料招待券」2枚
三菱商事の隠れた株主優待は「東洋文庫ミュージアム無料招待券」2枚です。
東洋文庫ミュージアムとは「東洋文化を中心とした図書館」です。
国宝5点や重要文化財7点の他漢籍約40万冊、洋書約30万冊、和書約20万冊、アジア言語約10万冊で計100万冊規模を誇る世界屈指の東洋文化の図書館です。
詳細は下記の通りです。
【株主優待】東洋文庫ミュージアム無料招待券×2枚
【内容】本人無料入館及び同伴者200円引き
【保有株数】100株以上
【権利確定】3月
【到着時期】7月
通常入場が900円なので、実質株主優待換算額1,800円となります。
静嘉堂文庫美術館の無料招待券2枚
三菱商事の隠れた株主優待は「静嘉堂文庫美術館の無料招待券」2枚です。
東洋文庫ミュージアムとは「東洋文化を中心とした図書館」です。
国宝7点を含む約6,500点の東洋古美術品を展示しています。
詳細は下記の通りです。
【株主優待】静嘉堂文庫無料招待券×2枚
【内容】本人無料入館及び同伴者200円引き
【保有株数】100株以上
【権利確定】9月
【到着時期】12月
通常入場が900円なので、実質株主優待換算額1,800円となります。
卓上カレンダー
三菱商事の隠れた株主優待3つめは「静嘉堂の卓上カレンダー」です。
ヤフオクでは200円前後で取引されています。
三菱商事には上記3つの隠れた株主優待があります。
正式な株主優待ではないため、今後廃止される危険性もあることは注意点です。
三菱商事の総会お土産はなくなりました。
三菱商事は過去には株主優待を贈呈していました。
しかしながら、2018年以降は総会お土産を取りやめました。
以前は結構豪華な食品セットなどが贈呈されていたので、取りやめの判断は残念でなりません。
今後も総会お土産自体廃止している企業が多いので、今後もおそらく総会お土産を提供する可能性は低いでしょう。
お土産目当てで株主総会に出席するのはやめた方がよさそうです。
三菱商事の業績や収益状況を調べてみた
三菱商事の過去の業績や株主還元を調べてみました。
まとめますと下記の通りです。
【百万円】 | ||||
期 | 売上高 | 営業益 | 経常利益 | 最終利益 |
2016年5月期 | 6,925,582 | - | -92,823 | -149,395 |
2017年5月期 | 6,425,761 | - | 601,440 | 440,293 |
2018年5月期 | 7,567,394 | - | 812,722 | 560,173 |
2019年5月期 | 16,103,763 | - | 851,813 | 590,737 |
2020年5月期 | - | - | - | 600,000 |
具体的に内容を見ていきましょう。
三菱商事の売上高は堅調に伸びている
三菱商事の過去の売上高を見てみましょう。
- 2016年3月期・・6925582百万円
- 2017年3月期・・6425761百万円
- 2018年3月期・・7567394百万円
- 2019年3月期・・16103763百万円
- 2020年3月期・・-百万円
売上高と記載していますが、正確には収益です。
会計方法の変更により2019年の売り上げは急増しています。
それを差し引いても絶好調であることは間違いないですね。
三菱商事の最終利益は好調で増益が続く
三菱商事の過去の最終利益を見てみましょう。
- 2016年3月期・・-149395百万円
- 2017年3月期・・440293百万円
- 2018年3月期・・560173百万円
- 2019年3月期・・590737百万円
- 2020年3月期・・600000百万円(予想)
2016年は歴史的な資源安によって赤字となりましたが、資源安の改善や非資源の好調によって、2017年には大幅な増益となっています。
2019年はオーストラリアの石炭価格の相場高が追い風となり、増益となっています。
三菱商事の安全性は?財務情報を調べてみた
三菱商事の直近3年間の財務情報を調べてみました。
まとめますと下記の通りです。
期 | 自己資本比率 | 有利子負債倍率 |
2017年5月期 | 31.2 | 109% |
2018年5月期 | 33.3 | 93% |
2019年5月期 | 34.5 | 89% |
具体的に内容を見ていきましょう。
三菱商事の自己資本比率は30%台で推移
三菱商事の過去3年間の自己資本比率を見てみましょう。
- 2017年3月・・31.2%
- 2018年3月・・33.3%
- 2019年3月・・34.5%
自己資本比率は30%台となっています。
総合商社は事業投資とトレーディングを主要事業としており、どちらも多額の資金を必要とするビジネスです。
そのため、借入が大きくなる傾向にあるので、自己資本比率は低めになるのですが、三菱商事の自己資本比率は30%を超えています。
過去の利益の積み重ねが高い自己資本比率を生み出している要因ですね。
三菱商事の有利子負債倍率は90%前後
三菱商事の過去3年間の有利子負債倍率を見てみましょう。
- 2017年3月・・109%
- 2018年3月・・93%
- 2019年3月・・89%
有利子負債倍率は一見高めに見えますが、上述のとおり総合商社というのは多額な資金を必要とするビジネスです。
そのため、極めて高いということはありません。
三菱商事の株価は超割安!今が買い時か?
ここでは三菱商事の株価について投資指標と合わせてみていきます。
まずは三菱商事の投資情報を見ていきます。
【下記の情報はいずれも令和01年06月28日時点の情報】
証券コード | 8058 |
企業名 | 三菱商事 |
株価 | 2,840 |
配当利回り | 4.40% |
時価総額 | 4,515,818百万円 |
株の購入価格 | 284,000 |
PER | (連) 7.51倍 |
PBR | (連) 0.79倍 |
年初来高値 | 3,290円 |
年初来安値 | 2,773円 |
具体的に見ていきましょう。
株価は超割安で推移
三菱商事の株価は2500円~3500円で推移しています。
現在の株価は2834.5円です。【令和01年06月28日時点】
PERは(連) 7.50倍,PBRは(連) 0.79倍となっています。
超割安ですね。
三菱商事に限らず、総合商社の銘柄は一般的に株価が割安傾向にあります。
理由としては「海外には総合商社というものがないため、外国人投資家がビジネスモデルを把握しておらず、嫌う傾向にある」ためです。
確かに株価だけを見ると割安水準ですが、外国人の買いが入りにくいため、株価は上がりにくい傾向にあります。
配当の推移について
三菱商事の配当は下記の通り推移しています。
- 2010年3月期・・38円
- 2011年3月期・・65円
- 2012年3月期・・65円
- 2013年3月期・・55円
- 2014年3月期・・68円
- 2015年3月期・・70円
- 2016年3月期・・50円
- 2017年3月期・・80円
- 2018年3月期・・110円
- 2019年3月期・・125円
- 2020年3月期・・125円(予想)
配当は年々増配を続けています。
2016年は赤字に陥ったため、一旦減配となりましたが、その後は順調に増配しています。
配当利回りの推移について
過去の株価を踏まえた利回りは下記のとおりとなります。
- 株価が2500円の時、配当利回りは5%
- 株価が3000円の時、配当利回りは4.2%
- 株価が3500円の時、配当利回りは3.6%
現在の株価は2834.5円【令和01年06月28日時点】のため
配当利回りは4.4%となります。
かなり魅力的な水準ですね。
利回り狙いの方にもおすすめです。
三菱商事の株価は今後どうなる?予想してみた。
三菱商事の株価は今後上を狙うのは少し厳しそうです。
株価は超割安水準ですが、景気が後退局面にあり、今後は資源安ということもでてきそうです。
また海外投資家が入りにくいという点もネックとなっており、なかなか上を狙うのは厳しそうです。
もっとも株価の割安水準であることや利回りも4%超えとなっているため、下値も堅そうです。
今後は安定的に推移しそうな感じはしますね。