明和産業【8103】は様々な事業を展開する商社です。
化学品をはじめ潤滑油、電池材料、自動車関連、資源・環境関連などあらゆる分野を取り扱っています。
総合商社の最大手三菱商事が大株主となっています。
2019年8月9日の第一四半期の決算で44円の増配を行うこととなり、配当利回りが15%越えとなり、ストップ高となっています。(2019年8月13日現在)
今回は明和産業が
-
- なぜ配当を44円も増配したのか?
- 明和産業の株価は今度どうなりそうなのか
- 株主優待について
- 株価や業績の推移について
- 配当や利回りの推移について
をご紹介していきます。
ぜひ投資する際の参考にしてみてください。
配当利回り15%越えで明和産業の株価が急騰!なぜ増配したのか
結論:増配した理由は政策保有株を売却した売却益がでるため
2019年8月9日に明和産業は44円の増配をして56円の配当を贈呈することとしました。
従来の株価は353円(令和1年8月9日終値)だったので、配当利回りが15%を超える大幅な増配となりました。
原資は政策保有株式(株の持ち合いのために保有している株式)の売却益が主です。
帳簿価格が8億5,900万円分の株式を売却することにより、現金が余るため、配当に回してしまおうという考えです。
なので、継続性はなく、おそらく今期のみの増配となるでしょう。
明和産業の株価を分析
ここでは明和産業の株価について分析していきます。
【下記の情報はいずれも令和01年08月13日時点の情報】
まずは基本的な企業情報を分析します。
証券コード | 8103 |
企業名 | 明和産業 |
株価 | 353 |
配当利回り | 3.40% |
時価総額 | 18,091百万円 |
株の購入価格 | 35,300 |
PER | (連) 6.27倍 |
PBR | (連) 0.45倍 |
年初来高値 | 485円 |
年初来安値 | 333円 |
【百万円】 | ||||
期 | 売上高 | 営業益 | 経常利益 | 最終利益 |
2016年3月期 | 134,985 | 2,113 | 2,675 | 2,057 |
2017年3月期 | 134,764 | 2,280 | 3,049 | 2,297 |
2018年3月期 | 141,793 | 2,003 | 2,918 | 2,068 |
2019年3月期 | 154,604 | 2,636 | 3,256 | 2,267 |
2020年3月期(予想) | 160,000 | 2,300 | 3,200 | 2,350 |
期 | 自己資本比率 | 有利子負債倍率 |
2017年3月期 | 46.4 | 12% |
2018年3月期 | 43.7 | 19% |
2019年3月期 | 45.8 | 16% |
売上高の推移
明和産業の売上高を見てみましょう。
順調に右肩上がりで伸びています。
しかしながら、第一四半期の決算では減収傾向でした。
自動車用の電池材料などが不振で大幅な減収となりました。
今後も厳しい状況が続きそうです。
最終利益の推移
明和産業の過去の最終利益を見てみましょう。
最終利益は増益予想をたてていますが、減収しているので、実際のところは厳しいかと思われます。
今後の巻き返しに期待したいですね。
明和産業の財務情報
明和産業の直近3年間の財務情報を調べてみました。
まとめますと下記の通りです。
自己資本比率は40%を超えて推移しています。
特段財務の問題はなさそうです。
明和産業の株価チャートについて
2年間のチャートを見ていきましょう。
最新の株価はこちら |
現在の株価は353円です。【令和01年08月13日時点】
株価は落ち込んでいますね。
業績がいまいち伸びていないことに嫌気をさしたという感じですね。
PERは(連) 6.27倍,PBRは(連) 0.45倍でかなり割安感がありました。
今回の大幅増配で株価上昇するのは間違いなさそうですが、割安感が解消される700円くらいにはもっていきたいという思惑はあるでしょう。
配当と利回りの推移について
配当は下記の通り推移しています。
- 2011年3月期・・5円
- 2012年3月期・・6円
- 2013年3月期・・6円
- 2014年3月期・・7円
- 2015年3月期・・8円
- 2016年3月期・・8円
- 2017年3月期・・8円
- 2018年3月期・・10円
- 2019年3月期・・10円
- 2020年3月期・・56円(予想)
業績が拡大するにつれて順調に増配を続けていました。
今回も特別配当金44円+配当金12円なので、実質増配です。
今回の配当金のみならず、今後の増配に期待して購入しても良さそうですね。
ストップ高で今後の株価は読みにくいですが、仮に400円~800円で落ち着いた場合は下記のとおり利回りが推移します。
- 株価が400円の時、配当利回りは14%、優待+配当利回りは15.25%
- 株価が600円の時、配当利回りは9.33%、優待+配当利回りは10.17%
- 株価が800円の時、配当利回りは7%、優待+配当利回りは7.63%
現在の株価は353円【令和01年08月13日時点】のため
配当利回りは15.86%、優待+配当利回りは17.28%となります。
ストップ高なので、この株価に落ち着くことはありませんが、参考までに
明和産業の株主優待について
【権利確定日】
3・9月
【株主優待内容】
基準日:3月・9月
100株以上・・輸入ガラス食器・磁器等の20%割引券
基準日:9月 (半年以上保有)
100株以上・・上記に加え、QUOカード(500円)
【配当利回り】
15.86%
【優待利回り】
1.42%
【優待利回り+配当利回り】
17.28%
自社で輸入するガラス食器や磁器などの20%割引券が贈呈されます。
モーゼクリスタル東京やギャラリー・ド・ポエムやオンラインショップで利用できます。
神秘的な食器などが多数取り揃えられており、家のインテリアには最適です。
利用できる店舗はモーゼルクリスタル東京、ギャラリー・ド・ボエム
利用できる店舗は下記のとおりです。
・モーゼルクリスタル東京
東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルプラザ 2F
電話:03-6812-7139 営業時間 11:00~19:00
・ギャラリー・ド・ボエム 丸の内法人外商室
東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F
電話:03-3212-3568 営業時間 9:30~17:30
明和産業の株価は今後どうなる?
今回は明和産業の株価は今後上昇していくのは間違いないでしょう。
ただ売上高が減収しており、業績が悪化している点は懸念材料です。
自社の成長のためではなく、配当金にまわしたということは自社の成長が頭打ちとなっているということなので、必ずしも増配はプラス材料ではありません。
2020年3月期は増益予想がでていますが、第一四半期時点では厳しい状況なので今後盛り返す必要がありますね。