ETFの分配金はいつもらえる?利益を再投資するべき理由と仕組みを徹底解説

「ETFの分配金はいつもらえるの?」
「分配金は再投資するべき?」

このようにお悩みではないですか?

実は、ETFの分配金をもらえる時期は投資先によって変わります!

ここでは、ETFの分配金とは何か、ETFの分配金に関するよくある質問などを紹介します。

この記事を読めば、ETFの分配金がいつもらえるのか、再投資するべきなのかをご納得いただけるでしょう!

1.ETFとは何か

ETFとは、「Exchange Traded Fund」の名称を略した投資商品です。

証券取引所に上場している投資信託のことで、日本では「上場投資信託」とも呼ばれます。

ETFは株式投資と同じように証券会社で取引されるため、取引所の取引時間内であればいつでも購入可能な投資商品です。

ETFと投資信託との違いは?

ETFと投資信託は、複数の投資家から集めた資金の運用をプロに任せる点は同じです。

証券取引所に上場しているのがETF、上場していないのが投資信託と覚えておくといいですね。

証券取引所に上場するためには、一定の上場基準を満たす必要があるため、非上場の商品と比較するときちんと管理された投資商品だといえます。

国内ETFは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの指標と連動した値動きするものが多いので、初心者にわかりやすいことが特徴です。

また個別株とは違い、複数の銘柄に分散投資できることも、大きなメリットでしょう。

2.ETFの分配金とは

ETFは、投資先の株式や債券、不動産などで資金を運用しています。

その運用利益と配当金収益から投資家に分配されるお金が、ETFの分配金です。

そのため、配当金の出る株や不動産ではなく、金や原油などの利息や配当金の出ないエネルギー関連が投資先のETFからは、分配金は支払われません。

分配金なしのETFで利益を得るには、ETFを買った時点よりも価格が上がっているときに売却し、売買利益を得る方法が一般的です。

3.ETFの分配金に関するQ&A

「ETFとはどのような投資なのか?」「分配金とは何か?」という基礎知識を解説してきました。

ここからは、ETFの分配金に関するよくある質問を5つ紹介していきます。

  1. 投資信託とETFの分配金は何が違う?
  2. ETFの分配金はいつ何回もらえる?
  3. 分配金の利回りとは
  4. 分配金は再投資するべきなの?
  5. ETFの分配金に税金はかかる?

それでは、順番に解説していきましょう。

(1)投資信託とETFの分配金は何が違う?

投資信託とETFの分配金は、運用利益が出なかった場合に分配金を受け取れるかどうかに明確な違いがあります。

一般的に、投資信託で受け取れる分配金は、「普通分配金」と「特別分配金(元本払戻金)」の2種類があります。
普通分配金は、運用利益から投資家に支払われる分配金です。

そして、特別分配金は運用利益が出なかったとき、元本からの払い戻しとして支払われる分配金です。

一方で、ETFには投資信託にあるような特別分配金の支払いはありません。

そのため、運用利益とポートフォリオからの配当金収益が無い場合には分配金が支払われません。

(2)ETFの分配金はいつ何回もらえる?

ETFの分配金をもらえる回数は、決算の回数や時期によって異なります。

投資するETFによって年に一度、半年に一度、四半期に一度など銘柄に合わせて変化します。

ETFの分配金の例

「NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信(愛称:日経225ETF)」という、日経平均株価と連動したETFでは、年に一度の7月に分配金が支払われます。

2020年7月8日の分配金は、1口あたり3,890円でした。

ETFで分配金を受け取るには、対象ETFの決算日までにETFを保有していることが条件です。

つまり、分配金を受け取るには決算の2営業日前までに投資を行う必要があります。

これは、株式投資で配当金を受け取る場合と同じ仕組みなので、覚えておくと便利ですよ。

(3)分配金の利回りとは

分配金の利回りとは、対象のETFから「過去1年間に分配金がいくらあったのか」を表したものです。

ETFの分配金利回りは、「1口あたりの金額からETFの購入価格を割る」ことで算出できます。

例えば、購入金額1万円のETFを1口購入し、1年間で得られた分配金が400円の場合、利回り4%で運用できたことになります。

ETFを購入する場合は、いくらの分配金利回りを目指せるかを計算しながら、購入を検討してみましょう。

(4)分配金は再投資するべきなの?

ETFで受け取った分配金は、そのまま現金として受け取ることもできます。

もし、現金を使用する予定がなければ、同じETFを買い増ししたり、複数の投資先に分散したりするなどの再投資をおすすめします。

なぜなら、ETFから受け取った分配金を再投資すれば、次の分配金額を増やすことができるからです。

このように、分配金の再投資を繰り返して雪だるま式に増やす方法を「複利運用」と言います。

ただし、ETFでは受け取った分配金を自動で再投資をする設定はできないため注意してください。

ETFで受け取った分配金を再投資する場合、分配金を元手資金にETFを手動で購入する必要があります。

(5)ETFの分配金に税金はかかる?

ETFで得られる利益は、「売買益」と「分配金」の2種類に分けられます。

ETFから受け取った分配金は、配当所得となり課税の対象です。

しかし、源泉徴収が行われてから分配金を支払われるETFのファンドでは、確定申告が不要となる場合があります。

特に、海外のETFへ投資する場合は国内ETFと制度が異なる場合もあるため、注意が必要です。

4. ETF投資を始める際の3つのポイント

ETF投資の分配金を中心に解説してきました。

ETF投資を始める方が気になるのは、「事前に何を確認してから購入すれば良いの?」という疑問でしょう。

ここからは、購入前に確認すべきポイントを紹介します。

  1. ETFはどこで購入すればいい?
  2. 流動性の高いETFを選ぶ
  3. 信託報酬が低いETFを選ぶ

最低限、3つのポイントだけは理解しておきましょう!

(1)ETFはどこで購入すればいい?

「ETFはどこで買えばいいの?」と疑問に思った方もいるでしょう。

ETFは、証券会社の口座を開設するだけで購入できる投資商品です。

投資信託などは銀行などの金融機関での取り扱いもありますが、ETFは証券会社のみが取り扱っている投資商品です。

また、どこの証券会社を選択してもすべての銘柄を購入できることもETFの特徴です。

ただし、証券会社によって売買手数料が異なる場合があるため、注意が必要です。

「どの証券会社を選べばいいかわからない」という方は、取引の手数料を抑えられるネット証券口座をおすすめしています。

(2)流動性の高いETFを選ぶ

ETFを購入する際のポイントのひとつに、「流動性の高さ」があります。

流動性が高いETFとは、日頃から売買が盛んに行われているものを指します。

例えば、流動性が低いETFを売ろうとした場合、買ってくれる投資家が現れるまですぐには売れない可能性が高いです。

また、希望価格よりも低い価格で売ることになるという状況にもなりかねません。

このようなリスクを防ぐためにも、流動性の高いETFを選ぶことが大切です。

(3)信託報酬が低いETFを選ぶ

続いて、信託報酬が低いETFを選ぶことを意識しましょう。

信託報酬とは、投資商品を運用している間に、投資家がファンドに対して支払うコストのことです。

この信託報酬は、高くても0.5%以下を目安にETFを選択しましょう。

小さく見える信託報酬も、長期間運用すると大きな金額になってしまいます。

分配金の利回りだけではなく、信託報酬や売買手数料なども忘れずにETFを購入することをおすすめします。

まとめ

ETFは投資信託に似た投資方法ですが、分配金の仕組みに大きな違いがあります。

ETFの分配金を再投資するには、手動で購入する手間がかかりますが、分配金をコツコツと積み立てることで長期的に資産を増やしやすい投資です。

投資信託に加えてETFも同時に購入し、分散投資することでリスクを抑えたポートフォリオを作ることができるでしょう。

魅力的なETFの分配金を上手に利用して、最適な資産運用を行っていきましょう!

MoneyCourt 編集部

MoneyCourt 編集部公認会計士・税理士

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MoneyCourt では、公認会計士・税理士資格を持つ、金融・投資知識が豊富なメンバーが、投資の基礎知識から金融投資のポイント、確定申告や節税などを初心者向けにわかりやすく解説しています。
【監修:ユニヴィスグループ( Univis Group )公認会計士・税理士】

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