「20代は投資をしない方がいい!?」ネクストライフ社長・古川さんにインタビュー!

「今から投資をして老後資金を貯めた方が良いのかな」「これから結婚・出産となると、今の手取り収入では心配。副業した方が良いのかな」など、20代はお金の悩みが尽きません。

そこで今回は副業初心者向けメディア「副業ビギナー」や、オンラインアシスタントサービス「COAS Biz」を運営されている、株式会社ネクストライフ 社長の古川 渉一さんに直撃取材!

「20代に投資は必要?」「20代は副業をした方が良い?」など、20代が気になる質問をズバリ聞いてみました!

学生時代に起業、ITのプロとして事業展開

ー株式会社ネクストライフの事業内容を教えてください。

自社メディアの運営やWebサービス・アプリの開発支援、ITアドバイザーとしてコンサルティングをしています。自社メディアでは副業初心者向けメディア「副業ビギナー」と、不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディング横断検索メディア「Crowd Cross(クラウドクロス)」を運営中です。古川さん

ー古川さんは大学時代から起業されていますよね。なぜ若くして起業しようと思ったのですか?

私は東京大学に入学したのですが、元々は「国家公務員にしかならない!」と思っていた硬派でした(笑)。しかし1年生のときに国家公務員の話を聞く機会があり、思い描いていた仕事とは違うことに気づきます。

この先何を目標にしよう……。そう考えていたときに、たまたまイベントサークルに入って、活動をしていくうちに、周りの友人たちが抱えているニーズに気づいて。

この課題解決のために大学生が使うイベントまとめサイト「facevent(フェイスイベント)」を立ち上げ、起業しました。人の役に立つ価値や事業の面白さを体感してからは、事業のとりこですね。

ー「副業ビギナー」「Crowd Cross」では、どのようなコンテンツを発信されていますか?

「副業ビギナー」では、副業初心者向けに“正しい副業に関するリアルな情報”を発信しています。例えば、副業の体験談やおすすめの副業紹介、副業に関する最新ニュースなど、副業に特化したコンテンツを発信中です。

「Crowd Cross」では、不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディングに関する最新情報や個人投資家のリアルなレポートを掲載しており、サイトではファンドの一括検索・比較もできます。投資をこれから始めたい人や、より分散した投資を行いたい人に対して、情報を発信しています。

副業がうまくいくポイントは「目的」があるか

successー副業ビギナーを始めたきっかけは何でしょうか?

私は大学時代から個人事業主として働きながら、他の企業でも副業(複業)をしていました。ただ同じ副業者の中には、悪徳なクライアントにだまされてしまう人や、本業に支障が出てしまう人など、副業がうまくいっていない人も多くいることに気づきます。

また当時は副業がメジャーではなかったので、副業するはずが結果的には怪しい情報商材を購入してしまうなど、さまざまなトラブルも起こっていました。

こうした経験や現状から「このままだと正しい副業が定着していかないのではないか?」と考え、副業に関する正しい情報を掲載する場所として「副業ビギナー」を始めたんです。

副業ビギナー↑「副業ビギナー」公式サイト

ー古川さんは、20代は副業をした方が良いとお考えですか?

20代が副業をした方が良いかどうかは、副業をする目的によると考えます。「スキルを伸ばしたい」「お金を貯めて独立したい」など、何かしらの目的を持っている人は、副業をしても良いでしょう。

「カメラが好きだから、カメラマンとして独立したい。だけどいきなり独立するのは難しいから、まずは副業から始めよう」など、副業の先を含めたロードマップがある人はしっかり副業を続けられていると感じます。

ー目的をしっかり持ってから副業を始めることが大切なんですね。

一方、目的を決めないまま、例えば「友だちに誘われたから」などの理由で副業を始める人は、すぐに副業を辞めてしまうケースが多いように感じます。とりあえず副業してみたけど、時間管理ができなくなったりして本業にも悪影響が出てしまう、という人も見受けられますね。

貯金は全部自己投資に!?古川さんが考える「20代の投資」

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ー古川さんは現在、資産運用をしていますか?

はい。資産のうち現金を3割、投資資金を7割に配分して、日本株や投資信託、ソーシャルレンディング、ロボアドバイザーに投資をしています。

日本株は値上がり益を期待できるような2銘柄を保有、投資信託はインデックスものに積立投資。比較的バランスの良いポートフォリオだと思います。

ー古川さんが資産運用をする理由は何でしょうか?

資産額が一定水準を超えてきて、銀行に預けておくだけではなんか損だな、と思ったからです。ただ利益を出したいというよりも、資産運用を学び実践することで本業に活かしたいと考えて、投資を行っています。

時価総額200億円以下のマザーズ上場企業のうち、情報通信業約80社前後の資料は定期的に目を通しています。

投資をすると決算書を読むようになるので、企業の経営方針や損益を出す際のポイントなど、多くの知識が得られるんです。だから「投資に失敗して最終的に0円になっても良いかな……」くらいの感覚です。

ただ正直……20代は投資をしなくてもいいかなと思っています(笑)。

ーそうなんですか!?

20代はお金を「自己投資」に使った方が良いのではないかと考えています。自己投資は「体験」にお金を使うことですね。というのも、私自身今までしてきた体験への自己投資が、現在の仕事にも活きているからです。

体験といってもそこまで珍しい必要はありません。普段は行かないような1席3万円のお寿司屋さんに行く1泊5万円のホテルに泊まってみる、などで良いかと思います。

私自身は温泉が好きなので、自己投資の一環で少し高めの旅館やホテルに何度も泊まりました。意外と刺激をいただけるのが、同じ宿泊施設に泊まっている50代〜60代のお客様です。

余裕のある立ち振舞が印象的で、「自分も将来こうなりたい!」「仕事をもっと頑張ってこういう人になれるようにしよう!」と感じました。

このように自分の持っているお金の範囲で新しい体験をした方が、結果的に将来の幅が広がり、より深みのある人間になり、その結果として稼げるようになるのではないでしょうか。

主体性を持ちながら、無理なく働ける未来を創る

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ーネクストライフは「21世紀の新しい生き方を生み出す」というビジョンを掲げています。具体的にはどのような生き方を想定されていますか?

厳密には定義をしていません。先日当社のメンバーに「21世紀の新しい働き方は何だと思う?」と聞いてみたところ、「自分の心の声を形にした生き方・働き方」「我慢の対価ではなく、感謝の対価として報酬を得る働き方」という意見が返ってきました。

どの捉え方も“主体性”というキーワードは共通しているように感じます。

私個人としては、「自分が好きなことをしながら働ける・生きられる」のが、21世紀の生き方だと考えます。

正社員やフリーランス、テレワーク、オフィス勤務といった雇用形態や働き方を問わず、その人に合った働き方で人生の目標に向かって働ける状態ですね。

ー周りで「21世紀の新しい生き方」をされていると思う方はいますか?

当社メンバーには主婦の方や子育て中のママさんが多いのですが、その中に「本を出したい」という目標に向かって、まずはWebライティングから始めている方がいらっしゃいます。

その方は「家庭に入ってから、誰かに褒められることや社会とのつながりが減った。だから仕事で誰かに認められると、生きている実感にも繋がる」とも仰っていました。目標に向かって働くその生き方は、「21世紀の新しい生き方」だと感じます。

ー最後に今後の展望をお聞かせください。

2021年5月頃、「COAS Biz(コース ビズ・Creative Online Assistant Serviceの略)」という、Webマーケティング特化型オンラインアシスタントサービスをリリースします。企業のWeb周りに関するちょっとした仕事をオンラインのワーカーチームへ、タスクベースで依頼できるサービスです。

オンラインアシスタントサービスはすでに有名なものもありますが、通常は時間ごとの契約になります。しかしCOAS Bizはタスクベースでの依頼・受注が特徴です。

また、単なる作業の受発注の関係ではなくて、「売上を伸ばすにはどんな施策をやればいいのか?」「集客数をより増やすにはどうすればいいのか?」など、企業の持続的な成長を同じチームとして一緒に考えていく関係性として仕事を進めていきます。

そもそも、ネットを活用したいけど、何をしたらいいのかわからない、という企業に対して価値を出せると思っています。

ワーカー側には、時間やスキルの切り売りではなく、希望するスキルを伸ばせるような働き方ができること、企業側には単純な業務だけでなく、クリエイティブな業務も依頼できるという、既存サービスにはないメリットがあります。

今後も引き続き投資や自己投資によってあらゆる知見・経験を得ながら、事業を拡大させていきたいと思います。

ネクストライフの公式サイトはこちら

編集後記

投資に関して、古川さんの「20代は資産運用はしなくても良い」「株は決算書を読む勉強のためにも買っている」という考え方が印象的でした。

ただ振り返ってみると、確かに私自身も「株が上がりそうだから」ではなく「その企業のファンだから」「その企業に詳しくなりたいから」投資をした経験があります。これも古川さんの言う“自己投資”に含まれるでしょう。

自分の投資した企業には親近感が湧きますし、今までとは違う側面からその企業を見ることで、投資の勉強になります。投資の目的は「お金を増やすため」に主眼が置かれがちですが、投資をする目的は自由で良いんだ、ということを思い出したインタビューでした。

※ライター:庄子 鮎

MoneyCourt 編集部

MoneyCourt 編集部公認会計士・税理士

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【監修:ユニヴィスグループ( Univis Group )公認会計士・税理士】

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