GMOクリック証券のCFDは、確かな開発力と徹底した顧客目線でできていた。取締役・責任者インタビュー

先日、とあるコンビニの店内放送で「投資のコンビニ CFD」というワードを耳にしました。CFDは為替や株式指数、商品など多様な資産を取引できる金融商品。最近になって認知度がじわじわと高まっています。

そんなCFDに10年以上も前から取り組み、店頭CFD取引で国内取引金額シェアNo.1(※1)に輝き続けているのが、GMOクリック証券です。先ほどのコンビニCMの仕掛け人でもあります。

今回、国内のCFD業界を牽引するGMOクリック証券の取り組みについて、取締役 原氏、デリバティブ部長 及川氏、マーケティング部 村田氏にお話をうかがいました。これからCFDを始めようと思っている方は必見の内容ですよ!

※1:店頭証券CFD、店頭商品CFDの各取引金額シェア。日本証券業協会、日本商品先物取引協会の統計情報よりGMOクリック証調べ(2020年10月~2021年3月)

プロフィール写真1

プロフィール

GMOクリック証券株式会社 取締役 原 好史氏

株式会社CSK(現SCSK株式会社)、有限会社ファイテック(現サイオステクノロジー株式会社)での証券・FXなど金融情報システムの企画・開発を経て、2006年GMOインターネット証券株式会社(現GMOクリック証券株式会社)入社。執行役員、子会社の代表取締役社長、マーケティング室長などを歴任後、2018年に取締役に就任(マーケティング部管掌)。趣味は美術館巡り。

腕利きのエンジニアが多く在籍。テクノロジーの力で便利なサービスを提供

テクノロジー
——GMOクリック証券は、いつどのような形で創業されたのでしょうか?

原氏:弊社は2005年創業のインターネット専業の証券会社です。元エンジニアの弊社代表取締役会長の高島(編注:創業者の高島秀行氏)がGMOインターネットのグループ代表である熊谷(編注:GMOインターネット株式会社 代表取締役会長兼社長 グループ代表の熊谷正寿氏)と出会って、「金融とITを融合させた会社を作ろう」とできた会社です。

大手ネット証券の中では後発でしたが、徹底的にお客様目線のサービスにこだわり、コストが安くて使いやすい証券会社を作りたい――当時はまだFinTechという言葉はありませんでしたが、これをテクノロジーの力で実現しようとスタートしたのがGMOインターネット証券(現・GMOクリック証券)でした。

そこで、良いシステムを自分たちで作るために、創業当初から、優秀なエンジニアをとにかく集めました。いわゆる「証券マン」よりもエンジニアの方が多い証券会社としてスタートしたのは、おそらく日本初だったのではないかと思います。

システム開発・運用を内製することで、お客様の声を反映してスピーディに改善を行い、常に高品質なシステムをお客様に提供すること。これは、私たちが創業の時から変わらず追求し続けていることです。

——御社は株式投資だけでなく、FXやCFDにも強い印象があります。創業時からFXやCFDに特化しようと考えていたのですか?

原氏:FXやCFDに特化しようとしていたというよりも、弊社では、当初から、株式に加えてFX、CFDなどさまざまな金融商品をお客様にご提供したいと考えていました。ただ、FXがここまで伸びてきた背景には、時代の流れもあったかなと思います。

弊社がインターネット証券取引サービスをローンチしたのは創業の翌年5月でしたが、当時はライブドアショックが起きた直後で、日本の株式市場が非常に低迷していたんですね。そのため、いくら安い取引手数料でサービスをご提供しても、株式の売買代金はなかなか伸びていきませんでした。

一方、株式に代わって脚光を浴びたのがFXでした。「ミセス・ワタナベ」という言葉が有名になって、FXブームが起きたのもこの頃です。元々、株式の次はFXをご提供しようと着々と準備を進めていたので、2006年10月に店頭FX取引サービスの提供を開始すると、順調に取引高を伸ばしていきました。積極的にスプレッドを縮小し、低コストで使いやすい取引ツールの提供に徹したことも功を奏してシェアを伸ばし、2012年には年間FX取引高が世界No.1(※2)になりました。

※2:Finance Magnates調べ。GMOクリック証券の店頭FX取引高は、2012年1月-2018年12月、2020年1-12月において世界No.1となっている。

内製の取引ツールが大きなアドバンテージ。狭いスプレッドも高評価

——GMOクリック証券がCFDを取扱い始めたのはいつからでしょうか?

原氏:CFDは2010年4月から取扱いをスタートしました。扱い始めた理由は、多様な銘柄に投資ができるCFDは魅力ある金融商品であり、お客様にマルチアセットで運用できる機会をご提供できると考えたからです。

マーケットというのは多様です。例えば、日本株の調子が悪くても、海外の株式の調子がいい、為替や原油、金などのコモディティが好調だというように資産クラスによって相場は異なるものです。私たちは、相場を変えることはできませんが、お客様がご自身の考えや投資方針に沿って、それぞれの相場を見ながら自由に取引していただけるような環境をご用意したい、そのように考えています。

そうしたとき、株価指数をはじめ、米国株や中国株、原油、金など世界中の資産に投資することができるCFDは利便性が高い金融商品であると考えています。加えて、レバレッジを効かせた取引が可能なので、お客様がご自身のリスク許容度などに合わせて小さな投資金額からスタートできる点もCFDの利点であると思います。

投資のコンビニCFD

※GMOクリック証券提供画像

——「投資のコンビニ CFD」というキャッチコピーを使い出したのはいつからですか?

村田氏:2019年からです。CFDは魅力的な金融商品であるにも関わらず、認知度が低いというのが課題でした。そこで、CFDの認知度を上げるためにわかりやすい広告が作れないかと考えて生まれたのが「投資のコンビニ CFD」でした。

ほぼ24時間、さまざまな商品が取引できるというCFDの特徴は、24時間営業で多様な商品を購入することができる便利なコンビニエンスストアに重なる部分があります。CFDの便利さはまさに「投資のコンビニ」。短い言葉で、その魅力や特徴をわかりやすく表現できるこのキャッチコピーで、さまざまな広告媒体でのプロモーションを展開していきました。

そのうちに「実際にコンビニでCMを展開できたら面白いのでは」というアイデアが生まれて、コンビニのリアル店舗での広告や店内放送をスタートしたのが2021年3月。現在も全国のファミリーマートで流していただいています。

——今後CFDの認知が高まるといいですよね。そんなCFDを御社で取引するメリットは何でしょうか?

原氏:大きく2つありますが、1つ目は取引ツールです。GMOクリック証券では、お客様のニーズに合わせてご利用いただけるリッチクライアント型の取引ツールからスマホアプリなど、機能性や利便性、操作性を追求した各種取引ツールを揃えています。

この使いやすさを支えているのは、システム開発力です。システムに強い会社は多くありますが、専門知識とスキルを持つ人材が求められる金融システムに特化した会社はそう多くはないですね。弊社は創業当初から金融ドメインに特化し、取引ツールや金融サービスアプリを開発してきましたので、その点に強みがあると考えています。

また、内製化しているからこそ、お客様から改善のご要望をいただいた際には、できるだけ早く改善できるようスピーディに取り組んでいます。

※お客様の声を反映させた改善は、こちらに掲載されています。
参考:GMOクリック証券「お客様の声を活かして」

2つ目は狭いスプレッドです。CFDはFXと違って固定スプレッドではないのですが、少しでも安く、使いやすいサービスをお客様にご提供したいという考えのもと、スプレッドもできるだけ狭い形でご提示しています。取引手数料は無料です。

またCFD全体の取扱銘柄は、国内業者(外資系企業除く)の中では一番多いのではないかなと思います。株価指数やETF、米国株、中国株、商品など、お客様のニーズを踏まえて、豊富な銘柄を取り揃えています。

投資のストレスを軽減し、資産を守る「セーフティバルブシステム」

セーフティな投資——御社は「セーフティバルブシステム」というものを導入されています。これはどんなシステムなのでしょうか?

及川氏: FXやCFDは法令によって「含み損が一定の閾値を超えたら強制決済をしなさい」というルールが定められています。これがいわゆる「ロスカット」です。セーフティバルブシステムとは、建玉ごとにロスカットレートが設定され、ロスカットレートを割り込んだ建玉のみを対象にロスカットが執行される仕組みのことです。

FXでは保有する全建玉の評価損の合計がロスカットラインを割った場合、FX取引口座の全建玉がロスカットされます。一方、セーフティバルブシステムを採用しているCFDでは建玉ごとにロスカットされるので、CFD取引口座全体の残高に与える影響が少ないのが特徴です。

——万が一の際、CFD取引口座全体がロスカットされないのは魅力的です。なぜこの制度を導入しているのですか?

原氏:ロスカットは、お客様がご自身で損切できない、または、知らないうちに相場が急変するなどして含み損が膨らみ、証拠金以上の損失が発生することを防ぐ(※3)仕組みで、お客様の資産を守るためにあるものです。

実は、CFDで採用しているセーフティバルブシステムは、過去にGMOクリック証券とは別ブランドで作ったFX専業会社で採用していたんです。初心者の方向けに「このラインを割ったら自動的にロスカットされます」ということをわかりやすく可視化しようと考えての導入でした。

建玉ごとのロスカットになるので、口座全体(FX取引口座の全建玉)のロスカットに比べるとロスカットの回数も多くはなりますが、損失の額が巨額になりづらく、一定に抑えられるという面で、お客様の資産を守るのに適したシステムだという感触を得ていました。そのため、CFDでもローンチ当初から導入することになりました。

※3:ロスカットはお客様の損失拡大を防ぐための措置ですが、相場の急激な変動やロスカット判定までの時間差により、預けられた証拠金以上の損失が発生する可能性があります。

及川氏:もうひとつ、セーフティバルブシステムを採用しているのには、CFDに特有の困った事情を解決しなければならなかったという背景もあります。それは銘柄によって取引時間がまったく違うということです。CFDはさまざまな国の株価指数など多様な原資産を扱いますので、当然ながら時差もあれば、同じ国の中でも現地の事情で銘柄ごとに取引時間が異なるというケースもあります。

取引時間の異なる銘柄を全部「CFD」とひとまとめにして、CFD取引口座全体の損益状況を見てロスカットしてしまうと、銘柄によっては「ロスカット条件に該当しましたが、この銘柄は取引時間外なので、ロスカットの執行は取引時間までお待ちください」とご案内しなければならない事態が生じ得ます。

そこで、色々と検討して行き着いたのが、銘柄ごとに取引時間が異なるという制約がある中でお客様の利便性を保つためには、建玉ごとにロスカットするのが最善だという考えです。これが別の観点からの導入理由ですね。

投資ツールのひとつにCFDを。まずはデモ取引から

GMOクリック証券画面

※GMOクリック証券 公式サイトより

——GMOクリック証券は、スムーズに約定する「約定力」にも定評があります。その理由は何でしょうか?

及川氏:なかなか難しい質問ですが、約定力を支える要素としては、システムの「スピード」と「キャパシティ」があるのではないでしょうか。

お客様が注文を出されてから約定までに時間がかかるとその間に価格が動いてしまい、お客様の意図とは異なる価格で約定してしまうということがあります。また、システムのキャパシティ、つまり注文処理能力が低いと、例えば相場が盛り上がって多くのお客様が取引された際、お客様同士の注文で競争になってしまい、約定までに時間がかかってしまうということも起こります。これではストレスがたまると思います。

私たちは、システムのスピードとキャパシティが約定力において重要な役割を果たすと考えて、その強化に力を入れています。ミリ秒の世界ですが少しでも速く、と継続的な改善に取り組んでいます。そのうえで、やはり取引システムを自分たちで開発・運用している点が強みになっていると感じています。

2016年には、将来の取引量の拡大を見据えて、店頭FX取引システムを刷新し、約定スピードの向上などを図りましたが、内製システムだからこそ、将来に向けてどういった部分を強化していくべきかをよく理解しているので、改善にも的確かつスピーディに取り組める、そう考えています。

——近年はアプリで取引されるお客様も増えています。御社のアプリならではの魅力はありますか?

村田氏:GMOクリック証券のCFDアプリは、アプリをダウンロードするだけで「デモ取引」が始められます。多くの取引アプリでは口座開設や登録などの手続きが必要だと思いますが、弊社のアプリではその必要がありません。

いきなり取引を始めるのは不安も大きいかと思いますので、デモ取引で理解を深めてから本スタートを切っていただくのがいいのではないかと考えています。ぜひ気軽に試していただけたら嬉しいですね。

——最後に、今後の展望について教えてください。

原氏:CFDの課題のひとつが認知度の向上です。昨今は、CFDに参入する証券会社が増え始めましたが、非常にいい流れだと感じています。CFDの認知がさらに高まることを期待しています。

CFDにはもちろんリスクがありますが、使い方を工夫すれば有効活用できる商品です。できるだけ多くのお客様に知っていただき、投資ツールのひとつとして使っていただけたらと思っています。弊社でも引き続きCFDの認知を広めるために、広告の展開や初心者向けの学習コンテンツなどの強化を図っていきたいと考えています。

商品・サービス面では、取引ツールをさらに洗練させていきます。先日もCFDアプリのバーションを更新し、ロスカットレートを事前にご自分で決められるような機能を搭載しました。また、FXとCFDを統合した「プラチナチャート」というデスクトップ用チャートも提供しているのですが、このバージョンアップも検討しているところです。銘柄の拡充にも取り組んでいきたいと考えています。

今後も「国内店頭CFDの取引金額シェアNo.1」として、サーバーの増強にも努めながら、引き続きお客様が利用しやすい取引ツールやサービスを提供していきます。

※取材:金指 歩

渡辺 広康

渡辺 広康公認会計士・税理士

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【監修者】在学中に公認会計士資格を取得。金融機関等へのコンサルティング業務を経験し、M&Aや会計コンサルティング業務、投資・資産運用に対するアドバイザリー業務を行っている。

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