【FP直伝】投資初心者でも分かる!はじめてのテクニカル分析

投資を始めたいと考えても、「何から勉強すればいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。

この記事では、投資初心者が株式投資を始めるときに知っておきたい「テクニカル分析」の基本である、「ローソク足」と「移動平均線」について解説します。

株式を取引しているほとんどの投資家がチェックしているので、ぜひ理解するようにしてください。

テクニカル分析とは

テクニカル分析とは

株式の分析には、主に「ファンダメンタル分析」と「テクニカル分析」の2種類があります。

ファンダメンタル分析とは、業績などから企業の本質的価値を分析して理論的な株価を求めます。そして、理論価格と市場で取引されている価格を比較し、市場価格の方が高ければ「売り」、安ければ「買い」と判断するのです。

一方のテクニカル分析は、過去の株価の動きをチャートで表し、そこから値動きのパターンやトレンドを判断して今後の株価動向を予想します。

チャートは過去の投資家の取引結果としてできたものであり、過去に似たような動きがあれば、将来も同じようなパターンになる可能性が高いと判断して取引するのです。

投資家の判断は取引に反映されていて、価格や出来高の推移としてチャートに記録されています。つまり、チャートを分析すれば、将来の価格も推測できるのではないかという考えにテクニカル分析はもとづいているのです。

投資初心者が覚えておくべきテクニカル分析

投資初心者がまず覚えておきたいのが、「ローソク足」と「移動平均線」です。

ローソク足とは

まず、ローソク足について解説します。チャートに記録する時間には1日、1週間、1カ月などがあり、それぞれ日足(ひあし)、週足(しゅうあし)、月足(つきあし)と呼びます。

そして、ローソク足は日足や週足、月足の始値や終値、高値、安値をまとめて表示します。

以下の図をご覧ください。左をローソク足の「陽線」、右を「陰線」といいます。違いは、始値と終値の値段です。

ローソク足

始値よりも終値の方が高ければ「陽線」で表し、始値よりも終値の方が安ければ「陰線」で表すのです。

このように形がローソクに似ているので、「ローソク足」と呼ばれているのです。

トレンドを把握する

株価は、毎日さまざまな理由で上昇と下落を繰り返しています。しかし長い目で見ると、株価が継続的に上昇したり下落したりしていることがよくあります。

そして、価格推移に傾向があることを「トレンドがある」といい、上昇傾向なら「上昇トレンド」、下落傾向なら「下落トレンド」というのです。

ローソク足を見れば、上下の動きを繰り返しながら上昇トレンドを作っている銘柄や、下落トレンドを作っている銘柄がすぐにわかります。

株式の取引はトレンドに乗ることが基本です。つまり買いの場合であれば、上昇トレンドの株を買い、値上がりしてから売却するのです。

トレンドに乗った取引を「順張り」、トレンドと反対の取引を「逆張り」といいます。上級者になれば逆張りで利益をだしている投資家もいますが、初心者が底値を見極めるのは難しいので、まずは順張りから取引をしましょう。

欧米では「トレンドはフレンド」、日本では「相場は相場に聞け」という相場格言があります。いずれも相場のトレンドに沿った取引が大切だという意味です。

※2021年の日本株式相場・米国株式相場はどうなる?解説をチェック!

移動平均線でトレンドを把握する

チャート

ローソク足を見ればトレンドはわかりますが、いつトレンドが発生したのか、もしくはいつ終わるのかを判断するのは簡単ではありません。そこで、トレンドを判断するためのテクニカル分析手法がいくつかあります。

その中でも、もっとも有名で多くの人が参考にしているのが「移動平均線」です。移動平均線は、一定期間の終値の平均値を求めてグラフ化したもので、株価のトレンドを確認する目的で利用します。

日足、週足、月足は、それぞれ以下の期間を使うのが一般的です。

  • 日足:5日・25日・75日
  • 週足:13週・26週
  • 月足:12カ月・24カ月

移動平均線はトレンドを表しています。移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下落トレンドと判断するのです。

また、移動平均線は下値支持線・上値抵抗線の役割も果たします。株価が移動平均線の上にあり、下落してきた場合、移動平均線が下値支持線となり下げ止まる傾向があるからです。

逆に株価が移動平均線の下にあり上昇してきた場合、移動平均線が上値抵抗線になり、上げが一服になる可能性があるのです。

ゴールデンクロスとデッドクロス

さらに移動平均線を使った大事なシグナルとして、ゴールデンクロスとデッドクロスがあります。

ゴールデンクロスとは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に突き抜ける現象のこと。

ゴールデンクロス

たとえば、25日移動平均線が75日移動平均線を上回る、13週移動平均線が26週移動平均線を上回るといった状態です。そして、ゴールデンクロスは株価が上昇に転じるサインになります。

一方のデッドクロスとは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜く現象のこと。

デッドクロス

先ほどとは逆に、25日移動平均線が75日移動平均線を下抜ける、13週移動平均線が26週移動平均線を下回るといった状態です。そして、デッドクロスは株価が下落に転じるサインになります。

トレンドの強さを知る

ゴールデンクロスとデッドクロスを利用する場合、トレンドの強さを判断することが大切。同じ上昇トレンドでも、トレンドが強ければ短期間で利益がでますが、トレンドが弱ければ投資期間を長くしないとなかなか利益はでないからです。

トレンドの強さとは、交差の角度です。短期線の角度がきつめであるほど、ゴールデンクロスやデッドクロスの信頼性は増します。トレンドが強いのか弱いのかを見極めて取引するようにしましょう。

まとめ

テクニカル分析は過去の値動きから導き出すもので、将来も同じ動きをするとは限りません。ただテクニカル分析を知っておくと、今まで見えていなかった株価の動きを予想できるようになります。

また、ローソク足や移動平均線は多くの投資家が見ているので、法則通りに動く可能性が高くなります。まずはテクニカル分析の基本である「ローソク足」と「移動平均線」を理解し、投資に役立てるようにしてください。

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